紛らわしいが理解は必要。マンション用語の微妙な違い

紛らわしいが理解は必要。マンション用語の微妙な違い

こんにちは、マリモコミュニティがお届けするマンション管理コラムです。
今回はマンション入居者の方へ、マンション暮らしに関する情報をお届けします。
マンションを探していたり管理規約を読んだりしていると、微妙に意味の違う2つの語句を発見することがあります。理想の物件を探し、ルールを守って生活するためには、このような語句の意味もしっかりと理解しておかなければなりません。今回は、同じようでいて意味の違うマンション用語を紹介します。

マンション用語の微妙な違い1:マンションとアパート

【住民の声】
物件情報を見ていて何となく思ったのですが、集合住宅にはマンションとアパートがありますよね? この2つはどのように違うのでしょうか? 有名な不動産情報サイトでも、マンションとアパートを区別しているようです。どうやらマンションの方がアパートより大きいようなのですが……。

【お悩み解決のポイント】
マンションとアパートの違いは、法律で決められているわけではありません。アパートは英語のapartmentに由来する和製英語ですが、英語のmansionは「豪邸」という程度の意味しかないのです。日本語の「マンション」は高度経済成長期に、比較的大規模で高級路線の物件を表す言葉として使われ始めました。
構造の面では、マンションが鉄筋コンクリートや鉄骨鉄筋コンクリートであるのに対し、アパートは基本的に木造や軽量鉄骨造です。高さも、マンションは高層物件が数多く存在しますが、アパートは2~3階までの建物が多いでしょう。

マンション用語の微妙な違い2:管理組合と管理会社

【住民の声】
少し前、廊下の電灯が切れているのを発見したので、管理会社に報告したことがあります。そして今日、エントランスの掲示板を見てみると、「管理組合からのお知らせ」という掲示物が貼ってありました。管理会社と管理組合はどのように違うのでしょうか。

【お悩み解決のポイント】
管理組合は、マンションの区分所有者によって構成される団体のことです。マンションでは大勢の人が生活しており、廊下・階段・エレベーターといった多くの共用部分が存在することから、それらを共同で維持管理していかなければなりません。そのため、管理組合は必ず結成され、各区分所有者は総会の議決権を持つことになるのです。
そして管理会社は、管理組合からマンション管理を委託されている立場になります。マンション管理の主体はあくまでも管理組合ですが、日々の管理業務を自力で行うのは簡単なことではありません。そのため多くのマンションでは、管理会社と契約を結んでいるのです。

マンション用語の微妙な違い3:居住者と区分所有者

【住民の声】
マンションの総会の案内が届きました。それによれば、総会には区分所有者が参加することになっています。区分所有者は居住者とは違うのでしょうか。

【お悩み解決のポイント】
区分所有者は、マンションの部屋(住戸)を所有している人を指します。一方、居住者は実際に居住している人のことです。単身赴任などによって、区分所有者本人がマンション外に居住し、区分所有者から部屋を借りて住んでいる人は居住者となります。なお、総会の議決権は区分所有者にありますので、部屋を借りている居住者(賃借人)には議決権はありません。

まとめ:難しい用語も、調べて理解しておくことが大切

マンションの管理規約や法律には、難しい語句もいろいろ登場します。わからないままでいると思わぬトラブルを招くこともありますから、意味を調べて理解しておきましょう。

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