誰にだって見られたくないものがある。マンションのプライバシー

誰にだって見られたくないものがある。マンションのプライバシー

こんにちは、マリモコミュニティがお届けするマンション管理コラムです。
今回はマンション入居者の方へ、マンション暮らしに関する情報をお届けします。
玄関のドアを開けている時、通りかかった人に部屋の中を見られてしまい、恥ずかしく感じた経験はないでしょうか。マンションでは多くの人が生活しているため、お互いのプライバシーにも配慮する必要があります。ここでは、マンションのプライバシーに関する知識を見ていきましょう。

マンションのプライバシーの知識1:マスターキーは存在しない

【住民の声】
以前から疑問に思っていたのですが、マンションにはマスターキーというものは存在するのでしょうか。緊急事態の時などに必要になりそうですが、管理会社の方とはいえ、他人に自宅の鍵を握られているのは気持ちよくありません。実態を教えてください。

【お悩み解決のポイント】
分譲マンションの場合、施設のマスターキーはあっても、基本的に各部屋のマスターキーはありません。分譲マンションの部屋はあくまでも個人の住戸であって、区分所有者以外が勝手に入れるようなことは許されないからです。
孤独死が疑われるなどの緊急事態の場合は、警察に連絡した上でドアをこじ開けるケースが多いと思われます。居住者が部屋を借りている立場である賃貸マンションとは、性質が大きく違うといえるでしょう。

マンションのプライバシーの知識2:防犯カメラの向き

【住民の声】
お隣さんが部屋の前に防犯カメラを設置しました。最近、近くで不審者が目撃されたからだそうです。それはいいのですが、何だかカメラが私の部屋の中を捉えているような気がします。そもそも、防犯カメラを個人的に設置することは許されるのでしょうか。

【お悩み解決のポイント】
個人用の防犯カメラの設置は、廊下は共用部分にあたるため、基本的には設置できませんが、管理組合の許可を得ているなら問題ないと思われます。まずはこの点を管理組合に確認してみるといいでしょう。
ただし、カメラが他の部屋を向いてしまっていると、プライバシーの点で大きな問題があります。直接苦情を言いにくいようなら、この点もあわせて管理組合に相談してみてください。

マンションのプライバシーの知識3:別の建物が建ちそうな時

【住民の声】
目の前の土地に新しいマンションが建つことになったそうです。ところが、完成予想図を見る限り、お互いのバルコニーが向かい合うような形になるのだとか。これではプライバシーの侵害になるような気がしてなりません。新しいマンションの側に、目隠しの設置を要求することはできないのでしょうか。なお、建物は10mほど離れています。

【お悩み解決のポイント】
法律上、目隠しの設置義務があるのは、境界線から1m未満の距離に窓やバルコニーがある場合だけです。10mほどの距離があれば設置義務は生じないため、窓に目隠しフィルムを貼るなど、自力でのプライバシー保護が必要になると思われます。

もちろん交渉次第では、新しいマンションの側に目隠しを設置させたり、設置のための費用を払ってもらったりすることも可能かもしれません。管理組合に働きかけて、交渉の場を設けてもらってはいかがでしょうか。

まとめ:お互いのプライバシーに配慮し、気持ちよく生活!

マンションでプライバシーを守るには、目隠しなどのアイテムの活用と、他の居住者への気遣いが大切です。気持ちよく生活するためにも、プライバシーのあり方を再確認してみてはいかがでしょうか。

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