曖昧なら飼ってもいい?マンション管理のペット飼育規約
こんにちは、マリモコミュニティがお届けするマンション管理コラムです。
今やペットは大事な家族の一員となっています。
しかし、大勢の人が暮らすマンションでは、ペットをめぐるトラブルもよく発生するのです。
ここではペットに関係するマンションの規約について見ていきましょう。
禁止する規約がなければペットは飼える。トラブルは相談で解決を
【入居者の声】
犬を1匹飼っています。
最近、他の入居者から「このマンションではペットを飼うことは許可されていない」とクレームを受けました。
調べてみたところ、うちのマンションではペットの飼育に関してはっきりとした規約がないようなのです。
この場合、ペットを飼ってもいいのでしょうか。
【マンション管理対応のポイント】
マンションの管理組合は、管理規約によってペットの飼育を禁止することができます。
飼育を禁じた規約がなければ、周囲に迷惑をかけない限りペットを飼うことを止めることはできません。
ただ、クレームを受けたということは、他の入居者が不愉快になるような問題があった可能性もあります。
ペットの鳴き声や糞臭が迷惑だったのかもしれません。
この場合は、何が問題なのかを確認し、管理規約の変更を検討しましょう。
マンションがペット禁止に!問題はないが移行期間は必要
【住民の声】
私のマンションはペットに関する規約が曖昧で、私も含めペットを飼っている人が何人かいます。
ところが、先日規約が変更され、ペットの飼育が禁止されたのです。
現在、私たちはペットの飼育禁止を言い渡されています。
どうすれば良いでしょうか?
【マンション管理対応のポイント】
ほぼ同じ内容の問題をめぐる訴訟では、管理規約の変更は問題ないとする判決が出ている事例があります。
しかし、飼っている人がいる現実を無視して、ペットの飼育を即時全面禁止にするのは現実的ではありません。
この場合は、移行期間を設けて飼育者への配慮を行いつつ、管理規約の変更について理解を促しましょう。
ペット飼育の規約では、届出の義務化や罰則を定める
複数の入居者から「ペットを飼育する許可がほしい」という要望があった場合、管理規約を「飼育を認める内容」へ変更する必要があります。
その際にどのような点に注意すればいいでしょうか。
【マンション管理対応のポイント】
ペット飼育の規約では、最低でも以下のような内容を定めておく必要があります。
- 飼育前の届出
- 飼育してよいペットの種類、大きさ、頭数など
- 飼育の場所や方法、衛生管理、マナーなど
- 違反者に対する罰則
これらの規約が曖昧だと、常識を超える範囲での多頭飼い、猛毒を持つ生物の飼育、ペットに健康診断や予防接種を受けさせないなどのトラブルが発生します。
規約を変更した場合は、必ず全入居者に通知してください。
まとめ:管理規約を定めて、トラブル無くペットと暮らせるマンションにしよう
ペットと暮らす人がいる一方、苦手とする人がいるのも事実です。
お互いに迷惑をかけず、トラブル無くペットと暮らせる環境を作るためにも、しっかりと管理規約を定めましょう。