マンションの壁にひび割れが! どうすればいい?

マンションの壁にひび割れが! どうすればいい?

こんにちは、マリモコミュニティがお届けするマンション管理コラムです。
今回はマンション入居者の方へ、マンション暮らしに関する情報をお届けします。

マンションは基本的に鉄筋コンクリートでできています。とても頑丈ですが、事故や地震、経年劣化によってひび割れてしまうケースは少なくありません。今回は、マンションのひび割れを発見した際の対処法について考えてみましょう。

マンションのひび割れ1:築2~3ヶ月でもひび割れることはある

【住民の声】
新築のマンションに入居して3ヶ月が経つのですが、何と外壁にひび割れを発見しました。こんな短期間でひびが入るのはおかしいと思うのですが、欠陥マンションだったのでしょうか。

【お悩み解決のポイント】
結論から言うと、完成から2~3ヶ月でひびが入ることはありえます。ひび割れが発生する主な原因を挙げてみましょう。

(1)水分を多く含んだ新しいコンクリートが乾燥し、収縮することでひび割れる
(2)温度変化による伸縮を繰り返すことでひび割れる
(3)浸透した水分が凍結と融解を繰り返すことでひび割れる
(4)鉄筋が錆びることで膨張し、内部からコンクリートを破壊する

早い段階で発生する可能性があるのは(1)です。完成したばかりのマンションは、コンクリートが水分を多く含んだ状態になっており、少しずつ乾いて2~3年で余分な水分が抜けます。その過程でひび割れが発生するのです。「ひび割れは事故や老朽化の結果」と思い込まないようにしましょう。

もちろん、施工不良によってひびが入るケースも考えられます。明らかに異常なひび割れを見つけたら、すぐに管理組合に報告してください。

マンションのひび割れ2:危険なひび割れの見分け方

【住民の声】
マンション内部の壁にひびが入っているのを見かけました。少し心配になりましたが、本当に小さな亀裂ですし、大したことはないのかもしれません。危険なひび割れと、そうでないひび割れを見分ける方法を教えてください。

【お悩み解決のポイント】
ひび割れ(クラック)にはいくつかの種類がありますが、危険性を見分けるのであれば、以下の2つを知っておくのがおすすめです。

ヘアクラック:幅0.3mm以下、深さ4mm以下のひび割れ
構造クラック:幅0.3mm、深さ4mmを超えるひび割れ

ヘアクラックは、文字通り髪の毛のように細いひび割れなので、それほど問題にはなりません。塗装が劣化しているだけだったというケースもよくあります。一方、構造クラックは危険性が高く、水が入り込むなどしてさらに広がるおそれもあるため、管理組合に相談した方がいいでしょう。

特に、ひび割れから白や茶色の濁った水が出ていたり、周囲にシミがついていたりする場合は要注意です。内部の鉄骨や鉄筋が錆びている可能性があり、重大な事故につながりかねません。

マンションのひび割れ3:ひび割れはDIY修理できる?

【住民の声】
自分の部屋の壁にひび割れを発見しました。それほど大きくはないので、自分で修理したいと思います。どうすればいいでしょうか。

【お悩み解決のポイント】
よく使われるのは、樹脂などでできた接着剤や補修剤を流し込む方法です。大きなひび割れの場合は、コンクリートをひび割れごとV字型やU字型にくり抜き、そこに補修材を充填することもあります。ヘアクラック程度であれば、ホームセンターなどで補修材を購入し、DIY修理することも可能でしょう。

しかし、ヘアクラックと構造クラックを見分けるのはなかなか難しいものです。自己判断は危険なので、迷ったらプロに依頼したほうがいいでしょう。大型のひび割れは共用部分まで達している可能性もありますから、見つけたら管理会社に連絡してください。

まとめ:ひび割れは重要な問題。見逃さないようにしよう

ひび割れを発見したら、早めに修繕することが大切です。放置するとだんだん広がっていき、壁が落下したり地震によって倒壊したりするおそれもあります。たとえ小さなひび割れでも見逃さないようにしましょう。

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