枯れてしまったらどうする? マンションの植栽の知識
こんにちは、マリモコミュニティがお届けするマンション管理コラムです。 今回はマンション入居者の方へ、マンション暮らしに関する情報をお届けします。
マンションの植栽は、美しい花や緑で居住者の心を癒してくれます。資産価値にもつながるため、しっかりとお世話をする必要がありますが、残念ながらうまく育たなかったケースもあるのではないでしょうか。ここでは、マンションの植栽に関する知識を紹介します。
マンションの植栽の知識1:伐採や植え替えは慎重に議論
【管理組合の声】
当マンションは築5年目なのですが、植栽に関する不満が聞かれるようになりました。「生育が遅いような気がする」「落ち葉がうっとうしい」「花が咲く木の方がよかった」など、内容も人によってさまざまです。場合によっては植栽の植え替えなども必要だと思うのですが、どうすればいいでしょうか。
植栽は共用部分ですので、予算化された通常の剪定ではない植え替えや伐採を行うためには総会での決議が必要です。ただし、出された意見については「居住者は庭木のプロではない」ということも、意識しておいた方がいいでしょう。植栽は、生活に大きく影響する存在ではないため、どうしても好き嫌いなどの感情論で語ってしまいがちです。少なくとも、安易に伐採したり植え替えたりするのは望ましくありません。たとえば、生育が遅いと感じるのなら、植栽管理会社に依頼して原因を調べてもらうといいでしょう。植え替えるにしても、候補となる植物の情報を植栽管理会社から提供してもらい、しっかりと検討のうえ決定してください。
マンションの植栽の知識2:枯れ補償の利用
【住民の声】
新築マンションに入居して10ヶ月ほど経つのですが、枯れてしまっている植栽が多いことに気づきました。入居当初は若木で、成長を楽しみにしていただけに残念です。管理組合は植え直す方向で動いているようですが、また枯れてしまわないでしょうか。
新築マンションの場合、アフターサービスとして1年間などの「枯れ保証」がついている事がありますので、その場合は売主に申し出てみるとよいでしょう。ただし、その場合は適正な管理を行っていたなどの条件はあります。
また、植え直すにあたっては、枯死した原因について検証しないと再び枯れてしまうことになるかもしれません。ただ植え直すのではなく、日当たりや土壌に問題はなかったのか、その他にも原因がなかったのか、本当にその植物で大丈夫なのか造園会社を交えて検討するのが望ましいでしょう。
マンションの植栽の知識3:用途別のおすすめ植物
【住民の声】
植栽が荒れ放題になっているため、一度しっかり手入れすると同時に、一部を植え替えることになりました。おすすめの植物があれば教えてください。
植物はそれこそ無数に種類があり、目的によって使い分ける必要があります。主な用途別に考えてみましょう。
- 目隠しに使う場合
常に葉が付いていなければ役割を果たせないため、常緑樹が適しています。枝葉が密生するシマトネリコなどがおすすめです。
- 冬に光を入れたい場合
冬場に葉が落ちる落葉樹を使う必要があります。ヤマボウシなどはいかがでしょうか。
- シンボルツリーにしたい場合
大きく育つ木や花の咲く木、紅葉の美しい木が向いています。オリーブやモミジ、エゴノキ、ハナミズキなどが候補に入るでしょう。
まとめ:状況次第で植栽の管理体制を見直そう
植栽がしっかり管理されているマンションは、とても雰囲気がよくなり生活の質も高まります。生育が気にかかる時や害虫が発生してしまっている時は、植栽の管理体制を見直してみましょう。