ドアが重い原因? マンションの気密性の知識

ドアが重い原因? マンションの気密性の知識

こんにちは、マリモコミュニティがお届けするマンション管理コラムです。 今回はマンション入居者の方へ、マンション暮らしに関する情報をお届けします。

鉄筋コンクリートでできたマンションは木造の一戸建てに比べて気密性が高い傾向にあります。これはマンションでの生活にどのような影響を与えるのでしょうか。ここではマンションの気密性に関する知識を紹介します。

マンションの気密性の知識1:空気は2時間で入れ替わる

【住民の声】
マンションはとても隙間が少なく、気密性が高いと聞いたことがあります。確かに、中にいると外の音があまり聞こえませんし、隙間風も入ってこないようです。これでは空気が入れ変わらず澱んでしまうような気がするのですが、大丈夫なのでしょうか。

【お悩み解決のポイント】
建築基準法の規定により、マンションでは24時間換気システムを稼働させることが義務付けられています。換気の回数は0.5回/h以上、つまり室内の空気が1時間で半分(=2時間でほぼ全部)入れ替わらなければなりません。換気システムが稼働している限り、室内の臭いやハウスダストなどは排出されますし、新鮮な空気も入ってくるので安心してください。

マンションの気密性の知識2:ドアが重い時は給排気口をチェック

【住民の声】
私の部屋の玄関のドアは、内側から開ける時にものすごく重く感じます。立て付けも調べてみましたが、特に異状はないようです。一体何が起きているのでしょうか。以前住んでいたマンションでは、このようなことはなかったのですが……。

【お悩み解決のポイント】
部屋のドアが開きにくい原因は、内外の気圧の差です。部屋の中では給気口から新しい空気を取り入れ、排気口から排出しています。給気口から入ってくる空気が少ない、もしくは排気口から排出する空気が多いと、室内の空気が減って気圧が低下します。その結果、より気圧の高い廊下側の空気にドアが押されてしまい、内側から開けにくくなるのです。
この現象は、廊下側の気圧が高くなりやすい内廊下の物件でよく起こります。ドアが重いと感じたら、部屋の吸気口と排気口をチェックしてみてください。もしかすると、給気口が詰まって空気の供給量が減っているのかもしれませんし、単純に供給量と排出量のバランスが悪いのかもしれません。

マンションの気密性の知識3:結露は断熱ガラスで防ごう

【住民の声】
今のマンションに入居してから、初めての冬を迎えます。「マンションは気密性が高くて窓が結露しやすいから気を付けて」と知り合いに言われていたのですが、今のところ特に問題はないようです。これは私の部屋が特別なのでしょうか? それとも、友人の話が間違っているのでしょうか?

【お悩み解決のポイント】
機密性の高いマンションは、暖房効率がいいのがメリットです。しかし、それゆえに屋外との温度差が大きくなりやすく、寒い季節は結露がよく発生します。とはいえ、断熱ガラスなどによって窓の冷えを防止できていれば、結露の発生も十分抑えられるのです。現在のお住まいは、断熱がしっかり行われていると考えていいのではないでしょうか。

まとめ:気密性が高いことによる影響を知っておこう

気密性が高ければ、メリットもデメリットも生じます。大切なのは、デメリットを最小限に抑える方法を知っておくことです。特徴をよく理解して、快適なマンション生活を送りましょう。

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