火災に備えて選任を。マンションの防火管理者の知識

火災に備えて選任を。マンションの防火管理者の知識

こんにちは、マリモコミュニティがお届けするマンション管理コラムです。
今回はマンション入居者の方へ、マンション暮らしに関する情報をお届けします。
多くの人が暮らすマンションでは、火災への備えが欠かせません。そのために重要となるのが「防火管理者」の存在です。ここでは、マンションの防火管理者の仕事や、その選任方法について見ていきましょう。

マンションの防火管理者1:主な仕事は消防計画の作成

【住民の声】
管理組合が、マンションの防火管理者になってくれる人を探しているそうです。私は少し興味があるのですが、家族からは「何かあった時に責任を負わなければいけない立場だから、やめておいた方がいい」と言われています。防火管理者は、どのような仕事をするのでしょうか。また、そもそも置かなければならないものなのでしょうか。

【お悩み解決のポイント】
居住者の数が50人以上+延べ床面積が500平米以上のマンションでは、防火管理者(甲種)を置く必要があります。主な仕事は防火訓練計画や消防計画の作成、日常的な避難経路の点検などです。あくまでも全体の責任者は理事長であり、計画の作成も理事会と一緒に行えばいいため、イメージほど負担が大きいわけではありません。

なお、防火管理者になるためには、各地の消防署で2日間の講習を受ける必要があります。講習代や交通費、仕事を休む場合の保証などについては、管理組合の負担するのが望ましいでしょう。

マンションの防火管理者2:立候補者がいない時の対応

【管理組合の声】
当マンションでは、防火管理者の任期を3年に設定しています。任期満了のため、新たな防火管理者を選定する必要が出てきたのですが、残念ながら立候補者が現れません。どうすればいいでしょうか。

【お悩み解決のポイント】
防火管理者を募集しても立候補者がいないケースは珍しくありません。消防計画の作成などは理事会と一緒に行うため、どうしても立候補者がいなければ、理事の中から回り持ちで選出するのが現実的なのではないでしょうか。過去に経験した方にお願いしてもいいのですが、防火管理者をやめてから3年以上経過している場合は、再講習が必要な点に注意してください。

まとめ:火災に備えるため、防火管理者に立候補してみよう

マンションの防火管理は「誰かがやってくれるだろう」「組合や管理会社に任せておけばいい」と考えがちです。しかし、いつ火災が発生するかわからない以上、各居住者も真剣に対策を考える必要があります。機会があれば、ぜひ防火管理者に立候補してみてください。

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