一体誰の責任? マンション内で起きた事故への対応

一体誰の責任? マンション内で起きた事故への対応

こんにちは、マリモコミュニティがお届けするマンション管理コラムです。
今回はマンション入居者の方へ、マンション暮らしに関する情報をお届けします。

マンションで生活していると、うっかり事故を起こしてしまうことがあります。部屋の中での事故なら自分の責任ですが、共用部分での事故は誰が責任を負うべきなのでしょうか。今回は、マンション内で起きた事故への対応について考えてみましょう。

マンション内の事故への対応1:外壁などが落下した時

【住民の声】
マンションの外壁の一部が落下して、下を歩いていた居住者に当たってしまったそうです。被害者は大変怒っていて、管理組合の責任を問うつもりだとか。しかし、その外壁に亀裂が入っていたことは多くの居住者が知っており、被害者もおそらく把握していたはずです。この場合、誰の責任になるのでしょうか。

【お悩み解決のポイント】
外壁は共用部分のため、管理組合が責任を負うことになると思われます。
ただ、事前に外壁の異状が把握されていながら誰も報告しなかったのであれば、大変残念だと言わざるをえません。外壁落下により死亡事故が起きた事例もありますし、マンションの劣化を早める原因にもなりますから、異状を発見したらすぐに管理組合に連絡してください。

マンション内の事故への対応2:屋上に侵入した時

【住民の声】
ご近所のお子さんが屋上で遊んでいたところ、危うく転落しそうになるという事件が発生しました。運よく助かったそうですが、もし落ちてしまっていたらと思うと……。そもそも、屋上に侵入してはいけないと聞いたことがあるのですが、万が一事故が起きたら誰の責任になるのでしょうか。

【お悩み解決のポイント】
この場合、確認した方がいい点がいくつかあります。

  • 屋上への侵入が規約で禁止されているかどうか
  • 禁止されていない場合、転落防止のための柵などがあったかどうか
  • 禁止されている場合、侵入を防ぐための鍵などがついていたかどうか

いずれのケースでも、柵や鍵といった対策が不十分だった場合、管理組合の責任が問われる可能性が出てきます。逆に、頑丈な鍵を壊して侵入したような場合は、本人の責任となる可能性が高いでしょう。普段から十分な対策をしておくことが望まれます。

マンション内の事故への対応3:駐車場での事件・事故

【住民の声】
駐車場で車上荒らしの被害にあいました。警察には通報しましたが、あいにく防犯カメラがないため、犯人の特定は難しそうです。これは、防犯を怠った管理組合の責任ではないでしょうか。規約では、管理組合の責任にならないそうですが……。

【お悩み解決のポイント】
商業施設などと同様、「管理組合は駐車場でのトラブルに一切責任を負わない」と管理規約で定められているのであれば、責任を問うのは難しいでしょう。しかし、現実として駐車場に問題点があるのなら、その改善を求めていくのは悪い判断ではありません。防犯カメラの設置を訴え、理事会や総会の議題としてみてはいかがでしょうか。

まとめ:マンションの事故の予防に努め、対処法を知っておこう

絶対に事故や事件が発生しないマンションは存在しません。平和なマンションを作るためには、普段から予防に努めつつ、もしもの時のための対処法を知っておくことが大切です。時にはゆっくりと周囲を見渡して、事故につながりそうなものがないか確認してみましょう。

コラム一覧