議論をスムーズに進めるために マンション総会のトラブル対策

議論をスムーズに進めるために マンション総会のトラブル対策

こんにちは、マリモコミュニティがお届けするマンション管理コラムです。
今回はマンション入居者の方へ、マンション暮らしに関する情報をお届けします。

マンションの総会は、大規模修繕などの重要事項について議論・決定する重要な場です。もし、自己中心的な主張で議論の妨害をしたりわがままを言ったりする人が現れれば、とても困ったことになってしまうでしょう。ここでは、マンション総会のトラブル対策について解説します。

マンション総会の問題児対策1:議長は適切な権利行使を!

【管理組合の声】

総会で毎年のように難癖をつけてくる居住者がいて、対応に苦慮しています。あまり事を荒立てたくはないので、どうにか穏便にすませられるよう質問に回答しているのですが、聞く耳を持っていないようです。どうすればこの人に引き下がってもらえるでしょうか。

【お悩み解決のポイント】

このような状況が発生する理由はいくつかあり、「不適切な発言・質問を議長が止めていないこと」もその1つです。議長の独裁にならないよう配慮することはとても大切ですが、明らかに問題のある発言を繰り返す人には、毅然として対応しなければなりません。これは理事会や委員会でも同じです。議長には議論をスムーズに進める責任がありますから、適切に権利を行使しましょう。

マンション総会の問題児対策2:議題は事前に周知すること

【管理組合の声】

昨年の総会で、ある居住者が事前に予定のなかった議題を持ち出しました。自分の意見を強行に主張するので、話に付き合わざるをえず、他の議題に割く時間が減ってしまったのです。結局途中で引き下がったのですが、このようなケースでも決議はするべきなのでしょうか?

【お悩み解決のポイント】

原則として、総会で決議ができるのは事前に通知した議題のみです。(区分所有法による)一応、区分所有者全員が同意すれば緊急の議題でも決議できますが、その場合は、全員が出席している必要があり、委任状による代理人がいる場合は、区分所有者全員の同意にはなりません。とはいえ、区分所有者にもいろいろ話したいことがあるでしょうから、あらかじめ全員にアンケートを取っておき、希望を聞いてから議題を決定・通知することを試してみてもいいかもしれません。

マンション総会の問題児対策3:1世帯1議決を徹底!

【管理組合の声】

総会で重要案件の決議を取ったのですが、散会したあとになって「ちょっと票の数が多くなかった?」という意見が出ました。よく調べてみたところ、どうやら自分の意見を通すために家族総出で参加していた居住者がいて勝手に一人一人が投票していたようなのです。このようなことは認められるのでしょうか?

【お悩み解決のポイント】

原則として、決議の票は「1世帯1議決」です。同じ世帯から何人もの人が参加したからといって議決権数が増えるわけではありません。受付をしっかりと行い、「参加した人数」ではなく「参加した世帯の数」をはっきりさせてから始めるといいでしょう。

まとめ:トラブルの発生を防ぎ、総会をスムーズに進めよう

マンション総会は、しっかりとしたルールに従って行われる必要があります。自己中心的な主張を繰り返す人には毅然と対応すると同時に、発生を防ぐための措置を講じておきましょう。

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