どうすれば居住者を説得できる？マンションの汚部屋・ゴミ屋敷
こんにちは、マリモコミュニティがお届けするマンション管理コラムです。
今回はマンションの居者の方へ、マンション暮らしに関する情報をお届けします。
ちょっとした用事でマンションの他の部屋を訪れた際、中があまりにも汚れていて驚いた経験はないでしょうか。いわゆる「汚部屋」「ゴミ屋敷」は、マンションでも発生するものなのです。ここでは、マンションの汚部屋・ゴミ屋敷問題への対処法を考えてみましょう。
マンションの汚部屋・ゴミ屋敷対策1：漏れる悪臭
【居住者の声】
どうやら隣室がゴミ屋敷になっているらしく、ひどい悪臭が漂ってくるようになりました。このままでは、私の部屋まで臭ってくるのではないかと不安です。耐えかねて苦情を言ったところ「部屋をどうしようと自分の勝手だ」と言われてしまいました。我慢するしかないのでしょうか。
【お悩み解決のポイント】
マンションの部屋は専有部分のため、どれだけ散らかっていても居住者の自由なのは確かでしょう。しかし、共用部分である廊下にまで臭いが漏れているなら、区分所有法上の共同の利益に反する行為となりますので、個人の自由ですむ問題ではありません。他の居住者にとっては大変な迷惑ですから、泣き寝入りせずに対応するのが望ましいでしょう。
マンションの汚部屋・ゴミ屋敷対策2：居住者の説得
【管理組合の声】
最近、ある部屋がゴミ屋敷になっていることがわかり、理事会でも大きな問題になっています。数人の居住者から話を聞いたところ、改善されない場合は引っ越しを考えている人までいるようです。現在、ゴミ屋敷の居住者の説得を試みていますが、進展はありません。強制退去を求めた方がいいのでしょうか。
【お悩み解決のポイント】
退去は、あくまでも法律上の最後の手段です。実際の執行までには時間がかかるため、話し合いで解決するに越したことはありません。また、ゴミ屋敷の居住者はもともと生活に問題を抱えていることが多いようです。高齢による自己放任（セルフネグレクト）や、仕事のストレスによる自暴自棄など、原因はさまざまです。一方的に改善を要求するのではなく、ゴミ屋敷化に至るまでの事情を聞き、親身になって共に改善を目指してみましょう。
マンションの汚部屋・ゴミ屋敷対策3：勝手な掃除はNG
【居住者の声】
同じ階にゴミ屋敷があり、ご近所さんたちも不安がっています。悪臭や害虫が発生する前に、いっそみんなで乗り込んで掃除をしてしまおうという意見も出ているのですが、これは大丈夫なのでしょうか？
【お悩み解決のポイント】
いくらゴミ屋敷であっても、強引に掃除をするようなことは認められません。勝手に部屋に入れば住居侵入罪に、持ち物を勝手に運び出せば窃盗罪に、持ち物を壊せば器物損壊罪に問われるおそれがあります。仮に部屋をきれいにしたところで、居住者との関係は大きく悪化するでしょう。強引な手段は避け、あくまでも穏便な対処法を取ってください。
まとめ：マンションの汚部屋・ゴミ屋敷は放置しないこと
汚部屋・ゴミ屋敷の状態は、放置すればどんどん悪化していくばかりです。発生に気づいたら、すぐに管理組合へ報告し、早期の改善を目指しましょう。
