高齢者でも安心して生活できる!マンションのバリアフリー化

高齢者でも安心して生活できる!マンションのバリアフリー化

こんにちは、マリモコミュニティがお届けするマンション管理コラムです。

高齢化が進行する日本では、多くの住宅や施設がバリアフリーに配慮して作られています。もちろん、マンションも例外ではありません。しかし、築年数が古いマンションの場合は、バリアフリーが不十分な場合もあるはずです。ここでは、マンションのバリアフリー化のポイントについて見ていきましょう。

マンションのバリアフリー化1:手すりの設置

【管理組合の声】

居住者にバリアフリー化に関する希望を聞いたところ、「歩くのがしんどいので手すりを設置してほしい」という意見が多く見られました。どこまで徹底すればいいのかわからないのですが、ひとまずすべての廊下やエントランスに手すりを設置すればいいのでしょうか。

【お悩み解決のポイント】

手すりはできるだけ多く設置されるのが理想ですが、何も考えずに付けていいわけではありません。ちょうどいい場所と高さになければ意味がないからです。また、廊下に手すりを設置すれば多少なりともスペースが縮まるので、「手すりを付けた結果、車椅子が通行しにくくなった」という事態も起こりえます。

そのため、手すりを設置する前には「本当に端から端まで設置すべきなのか」「廊下の両側に必要なのか」「廊下を拡張すべきではないか」といったことを十分に検討するのが望ましいでしょう。また、廊下に休憩用の椅子を設置するのもおすすめです。

マンションのバリアフリー化2:車椅子への配慮

【管理組合の声】

私自身も含め、足腰の弱い居住者が増えてきました。将来的に車椅子になる可能性も考え、マンション内を通行しやすくする計画が持ち上がっています。調べてみたところ、廊下もエレベーターも車椅子が通行できる幅はあるようなのですが、リフォームするとすればどこに注意すべきでしょうか

【お悩み解決のポイント】

車椅子での自由な移動に配慮するなら、Uターンや切り返しも簡単に行えるようにしなければなりません。そのため、実際の廊下の幅は、車椅子自体の大きさよりも広めに取る必要があります。エレベーターも、車椅子の使用者と介助者が同時に入れるだけの余裕を設けるのが望ましいでしょう。

なお、エレベーターを大型のものに交換するなら、相応の費用がかかります。元のエレベーターと入れ替える形で設置するなら、工事が終わるまではエレベーターが使用不能になる点にも注意しなければなりません。数年先を見越して、綿密な計画を立てるようにしてください。

マンションのバリアフリー化3:段差の解消

【管理組合の声】

徐々にマンションのバリアフリー化を進めるべく、まずは段差の解消に手を付けることにしました。しかし、構造の関係でどうしても段差がなくせない部分もあるようです。この程度はあきらめるしかないのでしょうか。また、小さな段差であれば現状のままでも問題ないのでしょうか。

【お悩み解決のポイント】

実は、高齢者にとって危険なのは「明らかにわかる大きな段差」よりも「気づきにくい微妙な段差」の方です。中途半端にバリアフリー化を施すと、全体的には歩きやすくなったものの、一部の小さな段差がトラップと化してしまうことも考えられます。撤去が難しい大きめの段差はスロープなどで対応し、小さめの段差は徹底的に取り除くのが望ましいでしょう。

まとめ:マンションのバリアフリー化計画は早めに立てよう

マンションで生活する高齢者は、今後もどんどん増えていくと予想されます。バリアフリー化は必須事項といっても過言ではないので、早い段階から計画に盛り込んでおくようにしましょう。

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