計画的に集めなければ不足することも。マンションの修繕積立金

計画的に集めなければ不足することも。マンションの修繕積立金

こんにちは、マリモコミュニティがお届けするマンション管理コラムです。
マンションでは、管理費に加えて修繕積立金も集めるのが一般的です。何となく支払っている方も多いかもしれませんが、これは何に使うお金なのでしょうか。今回は、マンションの修繕積立金に関する知識を紹介します。

マンションの修繕積立金の知識1:用途と金額決定基準

【住民の声】
毎月マンションの管理費を支払っていますが、それとは別に修繕積立金というものも支払っていることを知りました。マンションのメンテナンスに使うお金は管理費から捻出しているはずですが、修繕積立金は何を目的に集めているのでしょうか。また、金額は何を基準に決めているのでしょうか。

【お悩み解決のポイント】
修繕積立金は、10年~15年ほどのスパンで行われる、マンションの大規模な修繕や大規模修繕よりは短いスパンで行う計画修繕に使うためのお金です。電灯を交換したり落書きを消したりするのとは異なり、大きな費用がかかるため、積立金という形で普段から集めているわけです。当然、その金額も修繕費用の総額から計算して決められています。適切な金額を集めるためにも、綿密な修繕計画を立てなければなりません。修繕計画に関する疑問があれば、管理組合に問い合わせてみましょう。

マンションの修繕積立金の知識2:修繕積立金が不足したら?

【管理組合の声】
マンションの大規模修繕が3年後に迫っているのですが、このままだと修繕積立金が足りなくなることがわかりました。予想以上にマンションの劣化が進んでおり、当初想定していなかった修繕を盛り込んだためです。今から修繕積立金を値上げすることはできるでしょうか。

【お悩み解決のポイント】
総会の決議で採択されれば、積立金を値上げすることは可能です。まだ時間的な余裕があるのなら、段階的に引き上げることもできます。居住者からは「見積もりがいい加減だったのではないか」と反発を受けるかもしれませんが、社会情勢の変化もありますので修繕計画の見直しは決して珍しい話ではありません。丁寧に説明して了承を得るのが望ましいでしょう。また、住宅金融支援機構などから融資を受けるという方法もあります。修繕まで時間がない場合は、積立金の値上げだけでは対応しきれないので、融資も検討してみましょう。

マンションの修繕積立金の知識3:徴収は棟ごとに行うべき?

【住民の声】
うちのマンションは、比較的最近建てられた新棟と、かなり以前から存在している旧棟の2つがあります。当然、旧棟は経年劣化が進んでいるのですが、修繕積立金は新棟も旧棟も同額のようです。旧棟の方が修繕にお金がかかるのは明らかなのですから、修繕積立金は別々に設定するべきではありませんか?

【お悩み解決のポイント】
敷地内に複数の棟を持つ団地型のマンションの場合、共用部分の修繕費については個別に扱うよう、管理規約で定めているのが一般的です。つまり、管理費も修繕積立金も棟ごとに算出・徴収するのが望ましいといえます。規約を確認し、実際の徴収方法に問題があるようなら、管理組合に改善を訴えてみてはいかがでしょうか。

まとめ:修繕積立金は、計画に基づき正しく集めること

修繕積立金が不足すれば、マンションの大規模修繕が行えず、居住者の生活にも支障をきたすことになります。居住者は毎月しっかりと支払い、管理組合は適切な修繕計画を立てましょう。

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