いざという時に命を守る。マンションの防災の知識

いざという時に命を守る。マンションの防災の知識

こんにちは、マリモコミュニティがお届けするマンション管理コラムです。
日本は、地震や台風などの災害が多い国です。マンションでも、災害への備えが欠かせません。今回は、マンションの防災の知識について見ていきましょう。

マンションの防災の知識1:非常用発電機の設置

【管理組合の声】
当マンションでも、災害に備えて防災用品の備蓄を始めることになりました。非常食や水はもちろん、救急セットや簡易トイレ、毛布なども用意する予定ですが、他におすすめの防災用品があれば教えてください。

【お悩み解決のポイント】
もしあれば非常に役立つのが、非常用発電機です。ライフラインが寸断され、停電になると水も止まりますが、発電機によって水を汲み上げることができるため、一時的な水の確保から、エレベーターの稼働などにも使うことができます。大勢の居住者がいる大規模なマンションや高層マンションには特におすすめです。個人では用意できない(用意しようがない)ものなので、管理組合で検討してみてください。ただし、設置場所の問題もありますので、まずは専門会社や管理会社に相談してみてください。

マンションの防災の知識2:防災訓練のあり方

【住民の声】
うちのマンションでは毎年1回避難訓練を実施しており、私も必ず参加しています。しかし、どうにも内容が形式的で、あまり役立つように思えません。もっと効果的な防災訓練をするよう提言してみたいのですが、どのような形がおすすめでしょうか。

【お悩み解決のポイント】
マンションの防災訓練に取り入れていただきたいのが、3日間自宅ですごすためのシミュレーションです。最新の耐震基準を満たしたマンションは、大きな地震や台風でもそう簡単に破損しません。そのため、被災しても近隣の避難所へは行かず、そのままマンションの部屋で生活する可能性が高いのです。防災訓練も、これを念頭において計画すべきだといえます。また、マンションの防災を考える上で重要なのが、乳幼児・高齢者・障害者といった「災害弱者」への対応です。これらの居住者は自力で避難したり生き延びたりすることが難しく、最優先で安全を確保しなければなりません。災害弱者のリスト(防災名簿)を作成することも検討し、災害時の安否確認や共助を行いやすくしましょう。

マンションの防災の知識3:復旧資金の調達

【管理組合の声】
知り合いのマンションは、被災した時に修繕費を捻出することができず、破損箇所も長期間放置されてきたという話を聞きました。同じようなことが当マンションでも起こらないか不安です。復旧のための資金は、どのように確保すればいいでしょうか。

【お悩み解決のポイント】
復旧工事のための資金は、保険適用可否判定もありますが、火災保険や地震保険で賄うのが基本です。また、将来の大規模修繕のために集めている、修繕積立金を使うこともできます。しかし、これらのお金だけで十分とは限りません。そのような時は住宅金融支援機構に「災害復興住宅融資」や「マンション共用部分リフォーム融資」を申し入れましょう。利用には一定の条件が必要ですが、いずれも金利が非常に安く、復旧工事の資金として適しています。何を災害時の資金調達先にするか、一度検討してみてください。

まとめ:命を守るためには、普段からの備えが大切

普段から十分な備えをしておけば、いざ災害が発生しても被害を最小限に留めることができます。命をつなぐために、それぞれができる限りの対策を立てましょう。

コラム一覧